お知らせ

令和6年度スポーツ振興くじ助成金事業のご報告 2025年4月1日(火)

令和6年度スポーツ振興くじ助成金事業のご報告

令和6年度のスポーツ振興くじ助成金を活用した事業のご報告をいたします。

当年度においては7月、12月、3月の合計3回の助成金活用事業を実施いたしました。これに伴い、独立行政法人日本スポーツ振興センターより、スポーツ振興くじ助成金として2,331,000円の助成を受けました。

助成金を有効活用しスポーツの普及振興に向けた重要なプロジェクトを実現することができました。皆様のご支援とご協力に心より感謝申し上げます。

今後も、スポーツ振興に貢献するため、さらなる努力と改善を続けてまいります。何かご質問やご意見がございましたら、どうぞお気軽にお知らせいただければ幸いです。

今後ともご支援いただけますようよろしくお願い申し上げます。

<目次>

「実施報告」

「事業内容と成果」

「事業効果」

「今後の課題と展望」

「まとめ」

「令和6年度スポーツ振興くじ助成金の収支報告」

 

「実施報告」

 

事業概要

本報告書は、スポーツ活動支援を目的として実施した下記3つの事業について報告するものです。これらの事業は、高齢者と障がい者の健康づくり・生きがい支援を目的としたスポーツ環境を整備し、医療とフィットネス施設の連携強化による生活習慣病の予防改善を通じて、介護医療費の削減に貢献することを目指して実施しました。

実施事業

1. メディカルフィットネス・フォーラム2024
o 実施日:2024年7月6日(土)10:30~17:00
o 会場:有明セントラルタワーホール
o テーマ:創生 ~メディカルフィットネスが拓く新たなるウェルネス~

2. メディカルフィットネス運営事例紹介セミナー(スポーテック福岡2024)
o 実施日:2024年12月18日(水)
o 会場:(福岡会場)
o 午前の部:10:30~12:30
o 午後の部:13:30~16:15
o テーマ:指定運動療法施設制度の活用を交えて

3. メディカルフィットネスセミナー(メディカルジャパン大阪)
o 実施日:2025年3月6日(木)
o 会場:インテックス大阪
o 午前の部:10:00~12:00
o 午後の部:15:00~16:30
o 主催:日本健康スポーツ連盟/日本メディカルフィットネス研究会

 

「事業内容と成果」

 

1. メディカルフィットネス・フォーラム2024

プログラム内容

• 開会挨拶・来賓挨拶
• 会長挨拶・講演:「健全な現場運営を目指して」太田玉紀氏(日本メディカルフィットネス研究会会長)
• 事例セミナーⅠ:「脳神経クリニック内におけるサーキットトレーニングの有用性」入江恵子氏(医療法人社団恵生会生成脳神経クリニック院長)
• 事例セミナーⅡ:「サラヤ株式会社におけるメディカフィットネスの運営について」岩田寛紀氏(サラヤ株式会社ヘルスケア事業本部フィットネス運営部課長)
• 展示ブース見学・体験・休憩
• ランチョンセミナー(3会場並行):
o A会場:「メディカルフィットネスから広がるビジネスチャンス」大森達也氏
o B会場:「新時代のWellness Style~メディカルとフィットネスの素敵な融合~」二階堂暁氏
o C会場:「メディカルフィットネスの立ち上げ~運営のポイント」四家卓也氏
• 実技セミナー:「短時間でできる肩こり&腰痛予防エクササイズ!」齊藤邦秀氏
• 事例セミナーⅢ:「整形外科クリニックのメディカルフィットネス」瀬戸口芳正氏
• 事例セミナーⅣ:「営利法人×医療法人のシナジーにより予防医療の壁を乗り越える」佐伯輝明氏
• パネルディスカッション・閉会挨拶
• 懇親会(希望者のみ)

展示ブース出展企業

テクノジムジャパン株式会社、株式会社プロティア・ジャパン、株式会社hacomono、株式会社ドリームゲート、株式会社プロフィットジャパン、株式会社walkey、株式会社タニタ、株式会社ファンケル、T-CONNECT JAPAN株式会社など

成果

• 参加対象として医師、トレーナー、医療従事者、マネージャー、経営者、整骨院関連、リハビリ関係等、多岐にわたる専門家が集結し、学際的な知見の交換が実現した
• 実際に運営されているメディカルフィットネス施設の具体的な事例が多数紹介され、運営ノウハウが共有された
• 医療機関とフィットネス施設の連携モデルについて、様々な視点から検討された
• 健康運動指導士及び健康運動実践指導者の登録更新に必要な履修単位として講義4.2単位、実習1.7単位が認定された(認定番号:246347)
• 展示ブースでは最新の機器やシステム情報、高齢者・リハビリに適した製品の体験や情報提供が行われ、実践的な知識が得られた

2. メディカルフィットネス運営事例紹介セミナー(スポーテック福岡2024)

午前の部(10:30~12:30)

• 開会挨拶:公益財団法人日本健康スポーツ連盟 理事長 水嶋章陽氏
• 基調講演:「メディカルフィットネスの歩みと革新的な進歩」藤本浩也氏(日本メディカルフィットネス研究会会長、テクノジムジャパン株式会社HCP事業部長)
• 専門講演:「メディカルフィットネス立ち上げのポイント~医療専門職での差別化戦略~」四家卓也氏(日本メディカルフィットネス研究会委員、株式会社シグマ取締役、Medical fitness Re-Birth GM)
• 事例セミナー①:「透析病院発メディカルフィットネス~予防医療×運動の融合を目指して~」澤山勝也氏(医療法人尚腎会メディカルフィットネスFABa pro.主任)
• 事例セミナー②:「山口市産業交流拠点におけるメディカルフィットネスの運営事例紹介~指定運動療法制度を活用した取り組み~」鈴木英明氏(山口市産業交流拠点高脂メディフィットラボ支配人・健康運動指導士)

午後の部(13:30~16:15)

• 制度説明:「厚生労働大臣認定健康増進施設・指定運動療法施設制度について」赤木雄介氏(公益財団法人日本健康スポーツ連盟事務局次長)
• 事例セミナー①:「民間総合フィットネスと医療の共創に挑戦する」江尻純子氏(株式会社中国レジャー産業グループ健康経営顧問/医師)
• 事例セミナー②:「医療法人が運営する指定運動療法施設としてのチャレンジ」前川宏治氏(医療法人誉修会メディカルジムVIVID施設トレーナー・健康運動指導士)
• メディカルフィットネス関連企業からのご案内
• パネルディスカッション:事例セミナー講師陣、ファシリテーター:田中尚子氏(公益財団法人日本健康スポーツ連盟事務局長)

成果

• 西日本最大のスポーツ・フィットネス産業専門展「スポーテック福岡2024」内での開催により、地域の医療機関、フィットネス施設関係者など多様な参加者を集めることができた
• 健康運動指導士及び健康運動実践指導者の登録更新に必要な履修単位として認められた(午前:認定番号246710、午後:認定番号246711)
• 指定運動療法施設制度の導入から運営に至るまでの実践的な事例が共有され、参加者から高い評価を得た
• 透析患者や高齢者に対するメディカルフィットネスの具体的なプログラム例が紹介され、専門性の高い知見が共有された

3. メディカルフィットネスセミナー(メディカルジャパン大阪)

午前の部(10:00~12:00)

• 講演:「メディカルフィットネス施設存続のために大切なこと」太田玉紀氏(日本メディカルフィットネス研究会会長)
• 講演:「メディカルフィットネスの役割と透析運動療法」高木宜史氏(医療法人社団つばさメディカルフィットネスT’s Energyトレーナー主任)
• 講演:「メディカルフィットネスで何ができるか?」瀬戸口芳正氏(医療法人MSMCみどりクリニック理事長)

午後の部(15:00~16:30)

• 講演:「メディカルフィットネス企業1年目の苦悩」山中一功氏(医療法人一功会やまなか脳神経外科・内科・リハビリクリニック理事長)
• 講演:「運動器ケアと継続ケアの役割を担うメディカルフィットネス」西村貴宏氏(医療法人はあとふるEudynamicsヴィコラストレーナー)
• パネルディスカッション:講師陣による討論、ファシリテーター:田中尚子氏

成果

• 医療・介護・健康分野の専門展示会「メディカルジャパン大阪」内での開催により、多岐にわたる業種からの参加者を集めることができた
• 実務者による生の声を聞くことができ、メディカルフィットネス施設の立ち上げから運営までの課題や解決策について現実的な知見が得られた
• 特に、透析患者向けの運動療法や整形外科クリニックとの連携といった専門的な内容が好評であった

 

「事業効果」

 

1. 専門知識・情報の普及
• メディカルフィットネスに関する最新の知見や運営ノウハウが体系的に共有された
• 指定運動療法施設制度についての理解が深まり、制度活用に向けた具体的な方策が示された
• 実践事例を通して、メディカルフィットネス施設の成功モデルが提示された

2. 医療とフィットネスの連携強化
• 医療機関とフィットネス施設の効果的な連携方法について、実例に基づいた情報が共有された
• 透析患者や脳神経疾患患者など、特定の疾患を持つ患者に対する専門的なアプローチが示された
• 医師とトレーナーの協働方法など、異なる専門職種間の連携のポイントが明らかになった

3. スポーツ活動支援の充実
• 運動プログラムの具体例が紹介された
• メディカルチェックと運動処方の連携方法など、安全性を確保した上での活動支援方法が共有された
• 特性に応じたカスタマイズされたプログラム開発の重要性が認識された

4. ネットワーク構築と情報交換
• 全国各地のメディカルフィットネス関係者が一堂に会し、情報交換やネットワーク構築の機会となった
• 懇親会などを通じて、より深い人的交流が促進された
• 医療機関、フィットネス施設、関連企業など、多様なステークホルダー間の対話が実現した

参加者の声(アンケート結果から)
• 「集客方法、クリニックへのアプローチ方法等、具体的で参考になった」
• 「パネルディスカッションの時間を沢山とっていただいたことで貴重なお話を聞けた」
• 「展示ブースで最新機器を体験できたことが良かった」
• 「今後自身の職場、キャリアに落とし込めるようなものを多く得ることができた」
• 「異なる立場の専門家の意見を聞くことができ、視野が広がった」
 

「今後の課題と展望」

 
課題
 
1. 地域格差の解消
o 都市部以外の地域におけるメディカルフィットネス施設の普及促進
o 地方自治体との連携強化による地域包括ケアシステムへの組み込み

2. 人材育成の強化
o メディカルフィットネス施設で働く専門スタッフの育成システムの確立
o 医療知識とフィットネス指導の両方を備えた人材の養成

3. エビデンスの蓄積と発信
o メディカルフィットネスの効果に関する科学的エビデンスの蓄積
o 介護医療費削減効果の定量的な検証と社会への発信

4. 制度的位置づけの強化
o 指定運動療法施設制度の認知度向上と活用促進
o 医療保険制度における運動療法の位置づけの明確化

展望

1. デジタル技術の活用
o オンラインを活用したメディカルフィットネスプログラムの開発
o ウェアラブルデバイスやアプリを活用した遠隔モニタリングシステムの構築

2. 多職種連携の推進
o 医師、理学療法士、健康運動指導士など多職種による連携モデルの確立
o 地域包括ケアシステムにおけるメディカルフィットネスの役割強化

3. ターゲット層の拡大
o 高齢者、障がい者スポーツとの連携強化
o 若年層や就労世代を対象とした予防医学的アプローチの開発

4. 国際交流の促進
o 海外のメディカルフィットネスに関する情報収集と交流
o 日本型メディカルフィットネスモデルの国際発信
 

まとめ

 
今回実施した3つの事業を通じて、メディカルフィットネスの意義と可能性について多角的な情報発信を行うことができました。

特に、実際の運営事例に基づく具体的な知見の共有は、参加者にとって大変有益であり、今後のメディカルフィットネス施設の普及・発展に貢献するものと考えられます。

生活習慣病の予防改善、そして介護医療費の削減という当初の目標に向けて、医療とフィットネス施設の連携強化という観点から具体的な方策を示すことができました。

今後も継続的な情報発信と関係者間のネットワーク構築を進め、メディカルフィットネスの社会的認知向上と実践の場の拡大に取り組んでいきます。

以上
 

「令和6年度 スポーツ振興くじ助成金の収支報告」

 

以上、令和6年度スポーツ振興くじ助成金の活動状況のご報告いたします。